音楽とサブスクリプションの考察①
「CDが売れない」は価値の変化
あらゆるビジネスが変化の波に晒されて、音楽業界も多様になってきました。
19年前の僕ではバンドマン=ビジネスという志向にはいたらず、
「一生懸命やってればいつか...」
みたいな、今で言うイタイ奴でした。
こだわって、自分の作るものにフォーカスしていくことは全然間違いではないと思いますが、故スティーブ・ジョブズも言ってるとおり、
いくら素晴らしいものをつくっても、伝えなければ無いのと同じ
ものづくり、職人気質は、いつかどうにかして日の目を見ない限り、ないのと同じと言うことです。
無いわけではないが、認知されていなければ価値を誰もしれないから勿体無いと言うことですよね。
そもそも世に出す気がないのならそれは仕方ない事ですが、それではないなら世に出す方法を考えるべきであると言う事ですね。
これまでにも様々活動するにあたり、ビジネスやプロジェクトについて学ぶ事、経験させて頂く事が多いので、自分のバンドマンとしてのビジネスモデルを再構築していこうと思い、今回サブスクリプションについて考えてみようと思い至りました。
まだまだ主観が多い文章ですが、何かの手掛かりに利用頂ければ幸いです。
サブスクリプションとは
製品やサービスなど一定期間の利用に対し代金を支払う方式
大辞林 第三版
つまり、月額とか定期制のお金のもらい方です。
音楽シーンにおけるサブスクリプションは、SpotifyやApple musicなどが行う音楽再生における定額制。
また、定期的に優先的に情報発信や限定イベント優待などが受けれるファンクラブなどの有料会員もサブスクリプションと言えます。
バンドマンのビジネスモデル
音楽産業というと多くの事がありますが、今回は1バンドマンとしての視点から考えて行きます。
バンドマンはどうやったらこれから食べていけるのか?と言う点です。(音楽以外の手法で稼いで音楽をやっていくと言うのはまた別の記事で紹介したいと思います。)
現段階で考えられる収益モデルをまとめて見ました。
そこから、お金のもらい方の変更案も期待できそうなものは記してあります。
- CDなどの音源、グッズなどの物販収益=都度払い/定額払い=C
- ライブなどの興行収益=都度払い/定額払い=BorC
- 演奏サポートなどの収益=都度払い/定額払い=B
- 教室や講演を開催したり講師としてのギャランティ収益=都度払い/定額払い=BorC
- Youtubeなどの配信による広告収益=都度払い =B
- ファンクラブなどの収益=定額払い=C
*都度払い...都度売り買いするので、継続的に行う必要がある
*定額払い...申し込みから継続されているので収益見込みが立てやすい
*B/C=BtoBかBtoCか
例えば、
楽器演奏や講師であれば、主催すればBtoCであり都度払い/定額払いも選択できます。
講師として依頼を受けるのであれば、BtoBになり、都度払い/定額払いか交渉できます。(依頼であれば都度になると思いますが、契約次第で定額も可能)
物販収益で言えば、
定額払いのファンクラブ特典に物販を盛り込んでいくと言う形で、プランの選択と生産ロスを回避できると思います。
また、ファンクラブ/定額払いの特典に 「ライブ無料化」というのがありました。
ファンクラブの特典にこれをつけるという選択も理解できますが、エンタメの最高峰東京ディズニーランドの例を見てみましょう。
- 1DAYパスポート ¥7500
- 年間パスポート ¥62000
毎月1回いくと考えて本来¥7500x12回=¥90000のところを、年間パスならおよそ4回分¥28000安く、しかも何回でも行けるんです。
年間365回行けば一回の料金はなんと¥169.8。
TDL(東京ディズニーランド)はこれ以外にも様々なアプローチで、まず来店させる事、それを継続させる事、さらに都度物販収益をあげる事を繰り返しています。
これをバンドマンのライブ興行に当てはめて考えてみると、
- 出演ノルマ
- リハーサルスタジオ費
- 演目製作期間費
- 広告費
- 衣装費
- 移動費
- 機材メンテナンス費
それ以外にも考えられますが、固定の場所で興行を続けるというのは、年間でも莫大は費用が発生します。
こういうように、大手と個人パフォーマーとでは、同じ土俵で比較しずらいわけですが、この視点もまたためになるのは、
自分たちで設備を持ち、日本中で開催する小さな演劇集団「どくんご」や、SEKAI NO OWARIがメジャーデビュー前に自分たちでライブハウスを作っていた事です。
興行をすれば必ずお金がかかるということを、どのように捉え、ユーザーと結びつけていくかという事。
ライブハウスを作るのであれば、場所の維持費を活動費用として捉え、自分たち以外にも開放して維持していくというのも考えられます。
そこにサブスクリプションを取り入れ、ユーザーに定額で利用してもらうサービスを考える。
大切なことは、ライブハウスの運営がメインではなく、あくまでバンドの興行がメインになる事を考えるという事。
ライブハウスの利益よりも、毎回掛かっていたらライブハウスへの出演ノルマが¥0になる事や、固定ファンの獲得や交流のやり易さ、自分たちの好きなステージ作りが可能な事などを考えれば可能性はあると思います。
バンドマンがお客様とマッチングされるリアルなプラットフォームというのが、ライブハウス。
これを委託するのか自社で運営するのかという所。
プラットフォームとしての機能を果たさなければ、他の手段を使う事も検討する。
株式会社ワールドスケープが運営するFrekul(フリクル)というサイトも、まさにバンドマンが作り上げたプラットホームです。
と、こういう風な考え方もできるわけですよね。
興行がどれだけの価値を持つか?こちらの提案次第で価値は作れるはずです。
だってそんな素晴らしい音楽を作っているのだから。
それをいかに継続的に必要としてくれてるファン届けられるか?それを純粋に考えてみようと思います。
音楽を作ってパフォーマンスすると言う工程を基盤にもつ"バンドマン" と言う立場で考えて見ました。
まとめ
サブスク についての考察①として今回は取り止めのない自分の思考から情報を引っ張り出して、「そうそうそういうことだな」と勝手に少し気が楽になった感もありました。
あまりにも長くなったので、改めて考察②として記事を公開したいと思います。
今回はここまで。
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